Q.お湯をかけて数分で即席麺がふやけるのはなぜ?
油で揚げて加工しているから。
高カロリー&塩分過多の危険大!
1食で大量の油を摂取。塩分量はオーバーに!?
不要不急の外出自粛が求められた際、スーパーで品薄になったものの一つ、即席麺。 お湯を注いで数分で食べられる手軽さも人気の理由ですが、その裏には健康面でのリスクが潜んでいます。
即席麺は味付けした後に蒸し、140~150℃の油で揚げて作ります。
麺に小さな穴が開くことで水分を吸収しやすくなり、お湯を注いで数分で麺がふやけるように。
ただ、油で揚げるため100g約500キロカロリー、麺には約30%もの油が含まれています。
つい飲み干してしまうスープにも注意が必要。
1日あたりの塩分摂取目標量は、男性が7.5g未満、女性は6.5g未満なのに対し、即席麺に含まれる塩分は5~10g。 1食でほぼ1日分の量を取ることになってしまいます。
中には、海水と同じくらいの塩分濃度のものもあるのですが、なぜ飲み干せてしまうのでしょう?
それは、塩に加えて化学調味料やタンパク加水分解物、チキンや魚介といったさまざまなエキスを配合し、日本人が「おいしい」と感じる味に仕上げているから。
そして、この濃い味を食べ続けると、だんだん味覚がまひする恐れも。
ノンフライ麺や生麺を選ぶ、麺のゆで汁は使わず、熱湯でスープを割るようにするなどし、スープは飲み干さないようにしましょう。
まとめ
- 塩分量、カロリーを確認。
- 生麺、ノンフライ麺を選ぶ。
- スープは飲み干さない。
プロフィール・執筆
安部 司 さん
1951年、福岡県生まれ。商社在職時、食品添加物を食品メーカーに売るトップセールスマンに。退職後、全国各地で食品添加物の知識を広める講演を行う。著書『食品の裏側-みんな大好きな食品添加物』(東洋経済新報社刊)は70万部を突破するベストセラーに。現在は、無添加食品の開発や伝統食品の復興、有機農産物の販売促進に取り組んでいる。