Q.市販の水は、どれも安心?
普段何気なく手に取り、口にしている市販の水。味もさほど違いはないし、どれも同じと思いきや、中には水道水と同等のものも……。
複数に分類されます。
「ボトルドウォーター」 には注意が必要。
機能性をうたう水より、天然のミネラル水を!
一昔前は、水にお金を払うなんて考えられませんでしたが、今では、1000銘柄もの水が市場に出回っています。
市販の水は、農林水産省の基準で4つに分類されます。
1つ目の「ナチュラルウォーター」は、特定の水源から採水された地下水。
2つ目の「ナチュラルミネラルウォーター」は、同じく特定の水源から採水した地下水で、地層中のミネラルが溶け込んでいる水を指します。この2つは、最低限のろ過、沈殿・加熱殺菌処理だけを行った自然の恵みたっぷりの天然水です。
3つ目の「ミネラルウォーター」は、ナチュラルミネラルウォーターを原水とし、そのミネラル分を調整したもの、または、複数のナチュラルミネラルウォーターを混合したものを指します。
これらに対して、4つ目の「ボトルドウォーター」は、地下水ではなく、地表水や水道水を水源とします。水道法で「飲用適」と認められたもの、というだけで処理の規定がないため、どんな改変がなされているか不明。「アルカリイオン水」など機能性をうたう商品がここに含まれますが、科学的根拠がなく、効果は期待できません。
お金を払うからには、自然本来のおいしさが味わえる「ナチュラルミネラルウォーター」を選ぶことが正解です。
まとめ
- ボトルドウォーターは避ける。
- 採水地が市町村まで明記されているものが好ましい。
プロフィール・執筆
安部 司 さん
1951年、福岡県生まれ。商社在職時、食品添加物を食品メーカーに売るトップセールスマンに。退職後、全国各地で食品添加物の知識を広める講演を行う。著書『食品の裏側-みんな大好きな食品添加物』(東洋経済新報社刊)は70万部を突破するベストセラーに。現在は、無添加食品の開発や伝統食品の復興、有機農産物の販売促進に取り組んでいる。