Q.機能性ヨーグルトって本当に体によいのでしょうか?
健康にも美容にもよいヨーグルト。最近では、免疫力アップや肥満対策など、機能性をうたう商品も増えました。ただし、機能性=健康面で安心とは限りません。
トクホマークが付いているからと安心は禁物。添加物を含有していることも。
トクホマーク付きでも添加物はたっぷり……
腸内環境を整えて、美と健康をサポートする発酵食品。中でも手軽でおいしいヨーグルトは、習慣にしている人も多いでしょう。
ヨーグルトは牛乳などの原料に乳酸菌を入れ発酵させて作ります。乳酸菌は善玉菌の代表格であり、従ってヨーグルトには腸内環境を整える働きがあります。
これに加え、最近では「コレステロールを低下させる」などプラスαの機能性をうたった商品が多く市場に出回るように。トクホ(特定保健用食品)マークが付いているとつい手が伸びますが、トクホ商品は健康的な効果が科学的に証明され、その効用をパッケージなどに表示することを消費者庁が許可した食品で、添加物の有無とは関係ありません。現に、原材料名を見ると、とろみ付けやゲル状に固めるための増粘多糖類や酸味料、香料、甘味料と、かなりの添加物を含有するものも。
また「低脂肪」や「低カロリー」も、乳脂肪を減らして風味がなくなった分、香料や酸味料を加えて調整している場合が。ヨーグルトは本来の材料である生乳と乳酸菌で作るプレーンがおすすめです。なお、乳酸菌にも種類があり商品によって異なるので、自分に合うものを見つけることも大切。2週間ほど食べ、便通に変化がなければ別の銘柄を選ぶとよいでしょう。
まとめ
- 裏ラベルの添加物を確認。
- 原材料名が生乳だけのプレーンタイプが安心。
プロフィール・執筆
安部 司 さん
1951年、福岡県生まれ。商社在職時、食品添加物を食品メーカーに売るトップセールスマンに。退職後、全国各地で食品添加物の知識を広める講演を行う。著書『食品の裏側-みんな大好きな食品添加物』(東洋経済新報社刊)は70万部を突破するベストセラーに。現在は、無添加食品の開発や伝統食品の復興、有機農産物の販売促進に取り組んでいる。